Vol.014 2003.03.07 ON AIR
BLUES MAN:Albert King
O.A曲名:Don't Throw Your Love On Me So Strong
from CD:TRAVELIN' TO CALIFORNIA

このテーマ(曲)がなんと、こうゆう渋い出だしで入れない訳ですねえ、このB.B.KINGさんのテーマ「THREE O'CLOCK BLUES」。これが無いとっ、こうゆう感じで入れない訳ですねえー。えー、みんな、起きているかあ〜い、原島、小杉、元気か〜って訳で、小杉っ、身体の方はどうだー? えー大事にしてますか? もうそれ、みんなに言っちゃってるんだもんね、隠す必要ないっていう。小杉君、大事にしてください、身体。えー今夜も始まりました、この時間は私、仲井戸“CHABO”麗市がお送りする、深夜3時のBLUESプログラム、いいですねえ、この曲に乗って喋っている感じが(笑)仲井戸“CHABO”麗市『THREE O'CLOCK BLUES』をお送りしています。っていう訳で、お送りしていますなんだけど、実は今月で最後だね、3月になってね、本当に春がすぐそこまでだけど、今月、このコーナー…番組、ひとまず終わるっていうことで1ケ月、自分でも楽しみにしています。3月7日、今日はなんか“消防記念日”(笑)いろいろとこう資料に…ま、バレンタインデーとかそういうのは…成人式とかそういうのはね、社会的にも自分にもお馴染みだけど“消防記念日”って、あんまり聞かないな。なんだろうな? 3月7日。サンナ? ミ・ナ? 特に“火”とかそういうアレはないけど、何かの言われはあるんだろうね。“消防記念日”らしいって訳で、火の元、みんな気を付けてください。今、寝ながら「なんかBLUESの番組始まったなあ〜」ってタバコなんか吸っているそこのあんちゃん、火を気を付けてくださいねっ、という訳で、“消防記念日”じゃなくても火事とかね、やっぱり今、世の中何があるか分かんないからね、それこそ放火とか怖いから、ぜひ気を付けてくださいっ。

という訳で、ま、今年の冬はホント寒くて、風邪もインフルエンザも流行ったりして、みんな風邪ひいちゃったりした人も随分いたんじゃないかなあ? 先週かな? 先々週か、俺はなんせ、おまわりに捕まったっていう話で。あの…スピード違反で、相当アタマに来て、この番組でも怒りまくってましたけどね。正月は俺、風邪引いちゃって。でもやっぱりそろそろ暖かくなって、なんかコートとか脱いで、今日も俺、カーディガン着てるけど、なんかカーディガンっていうのは、俺、春の…どこかイメージがあるね。セーターもそうだけど、なんかカーディガン。もっと言うとティーンエイジャーの頃、大学生のお姉さんがさ、カーディガンを着ないで肩にこう、羽織って歩くみたいな…教科書だとか抱えて。ああいうことにとても春を感じてたかな、大人の女の人っていうかなあ。文字どおりの春の…大人の女の人への想いの春、そんなイメージがあります。っていう訳で全然BLUESの話していない(笑)大体、前フリの話が長くなっちゃうんだよね。えー、今日の選んで来た人っ、先週はディレクターの松葉青年が選んだ、オーティス・ラッシュをかけました。さすが松葉は若々しいですねえ。俺は大体、もっと前の昔の昔の古い人をどうしてもなんか選んで来ちゃうんで、松葉君があんまりジジ臭いのばっか選ぶとラジオ聴いてる人が「な〜んか、タルイなあ〜」なんて思われちゃっても困るっていうんで、先週はオーティス・ラッシュ! でも、オーティス・ラッシュもいわゆる一般的には充分ジジ臭いですよねえ(笑)オーティス・ラッシュは先週話したけど「あなたにとってBLUESって何ですか?」って聞かれた時に迷わずに「仕事だ」と言った彼の一言に俺はここんとこずーっと…なんて言うかな? 支えられているっていうか、そんなBLUES MANでした。

で、今日の人は…、やっぱりこの番組、今、テーマ唄ってたのはB.B.KINGだけど、フレディ・キングっていう人もかけました。つまりBLUES界には“スリーキング”と言われる、これはもう外せないという、3大キングさんがいます。えー、殿様キングスはちょっとまだ入っていないんですけどね。今日はその…最後の一人だね、やっぱりこの人は外せませんでした、アルバート・キングさんをかけます。ま、BLUES好きな人は「やっとかかったか〜」みたいな、「フレディ、B.Bかけたのに、アルバート外すなよ」みたいなことを思ってる人もいたかもしれないけど、アルバート・キングさんやっぱり選びました。彼は…松葉君のメモによると、1923年、ミシシッピー生まれですね、4月25日、もうすぐですね誕生日。もう残念なことに彼も亡くなっています。身長がすごいね、6フィート4インチって195cm、ほとんど曙とタメを張る…曙の方がちょっと大きいかな? でも相当デカイですね。フレディ・キングも大きいけどさらにデカイ。それと写真なんか見るとお馴染みだけど、パイプをくわえてですね、帽子を被って、そのアルバートの独特の姿も印象的ですね。俺は彼は、あの…見てますねえ、生。ずいぶん昔だけど、B.B.KINGさんと一回来てね。それはね、東京の日比谷公会堂という…これはなかなか今思うとずいぶん渋い小屋ですね。日比谷野外音楽堂じゃないよ、日比谷公会堂っていうのは、なんか討論会やったりとか、わりとそういうタッチの小屋だね。そこでB.B.KINGさんと…(笑)なんと今思うとスゴイよね、ジョイントだもん。B.B.と…フレディはもうその時多分いなかった、亡くなっちゃって。二人が演りました。俺、見に行きました、もちろん。で、この時のアルバート・キングさんは、最低でした…。これもまたスゴイ印象でしょ。最低っていうのはね、えー、つまり彼はねチューニング狂っちゃったの、ベロベロになっちゃって。で、彼自身も後で聞いたらね、自分にすごく腹立ったらしいね。「もう、大事な日本公演に俺はB.B.と一緒に、ステージ最悪だった」って、もう怒りまくってたらしい楽屋で。そんな貴重なLIVEを実は見てんです。

それからRCサクセションの時にロサンゼルスに連れていってもらった時に、ロサンゼルスからずいぶん行った田舎の街でアルバートをわざわざ見に行ったんです。その時、俺はもう…わりと小さな店だったから「アルバートがいる〜」みたいな、サインしてもらおうと思って「ミ、ミ、ミスターアルバート〜」って言いかけたらプイって行ってしまいましたね。「なんだウルセエな、この日本の小僧」みたいな。ま、アルバートさんっていうのは、そういうエピソードからも察しられるように、とてもある意味気難しかった人みたいです。だから日本に来た時も周りのスタッフとかとても気を使って(笑)愛想とか振りまかない人らしいのね。 B.B.さんっていうのはとても社交的で優しいオジさんだけど。ま、それ、人間的にどっちが好みとかっていうのは別にして、アルバートのカラーというか、そういう…ある意味こびないというかね、そういうオジさんだったみたいです。彼は左利きで、フライングブイっていうギターを…ちょっと変な形をしたギターだね、弾いてました。先週のオーティス・ラッシュも弦を…右利きのギターをそのまま逆さまにして弾いてた、アルバートもそうみたい。それと彼は半音下げてたんだね。ここらはジミ・ヘンドリクスとかスティービー・レイ・ボーンとか、そういう人たちにも引き継がれていて、スティービーやなんか、ジミヘンも半音下げてんだよね。だから普通…(♪ギターを弾く)BLUESってEとか多いけど、これに自分で合わせてやろうとすると、な〜んか合わねえなっていうのは半音低いんだよね(笑)つまりそれは弦は柔らかいと(♪ギターを弾く)チョーキングとかやりいいからとかね、アルバートの、しかも弦が逆さまだから、独特のタッチがやっぱあるよね。これは B.B.やフレディにやっぱり無いアルバートのギターの歌わせ方っていうか、スティービー・レイ・ボーンなんてほんっとに…ジミヘンもそうだけど、アルバートそっくりに弾きますよね。で、彼らの共演のアルバムもあるよね、これは貴重なアレだけど、アルバートが「ヘイ、スティービー、やるぜ。ただし俺のリックは使うなよ」みたいなことを言ったらしいんだよ。“リック”っていうのはフレーズだね。「俺のは使うな…」これはスティービー・レイ・ボーンはビビるよねえ、ほとんどアルバートのフレーズで育って来たスティービーだからね。でもすごくリスペクトの関係があって、とてもいい、素晴らしいアルバムです。じゃあ、今日はちょっと珍しい曲っていうか、アルバートと言えばジミヘンも演っている「Born Under a Bad Sign」か、これはクラプトンさんのクリームも演っているね。俺たちもRCの頃にカヴァーしてました。今日はその曲はかけないで、ちょっとスローミディアムな曲をアルバートの間奏でギターが渋く炸裂します、聞いてください。ちょっと長くなったけど。じゃあ3キングの一人、アルバート・キングを今日は聞いてお別れします。「Don't Throw Your Love On Me So Strong」。



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