すべてモノクロで撮影。同タイトルのアルバムジャケットにも使用された。

撮影したおおくぼさんは、本誌'88年10月号で、自分の場合、写真を撮るというよりも作っていくと言ったほうが当たっている、と発言している。この写真集のような人気アイドルを撮っても、そうしたやり方は同じで、佐野量子はさまざまな場所で、さまざま自分を演じている。いわゆる日常的な自然さを見せるのではなく、演じることで、見る側が「まさか!」と思うような、彼女の「本当」があらわれてくる仕掛けになっている。


「コマーシャル・フォト」
'90年2月号より